QRコード注文が「めんどくさい」と感じる理由と対策
|飲食店ができる5つの工夫
QRコード注文が「めんどくさい」と感じられる理由は、スマホの操作が必要な点や、メニュー画面の使いにくさにあります。飲食店側の工夫次第でお客さまの不満は軽減でき、注文機能のない「閲覧型QRメニュー」という選択肢もあります。
この記事のポイント
- QRコード注文が面倒に感じられる5つの理由を分析
- 飲食店側の工夫で「めんどくさい」を減らす具体策
- 注文機能のない「閲覧型QRメニュー」なら、お客さまの手間を最小限にできる
- QRオーダーからQRメニューに切り替えた飲食店の実例
「QRコードで注文してください」——最近こういう飲食店が増えましたよね。便利に思う人がいる一方で、「正直めんどくさい」と感じているお客さまも少なくありません。
飲食店のオーナーさんにとっても、「導入したけどお客さまの評判がイマイチ」「操作方法の説明でかえって手間が増えた」なんて悩みがあるかもしれません。
この記事では、QRコード注文が「めんどくさい」と感じられる理由を分析して、飲食店側でできる対策を紹介します。そして、注文機能のない「閲覧型QRメニュー」という別のアプローチも解説します。
QRコード注文が「めんどくさい」と言われる5つの理由
1. スマホを出して読み取る手間がかかる
せっかくお店に来たのに、まずスマホを取り出してカメラを起動して…という一連の操作が必要です。「お店に来たらスマホはしまっておきたい」という人にとっては、最初のステップからハードルが高く感じられます。特に、友人や家族との食事で「まずスマホ出して」というのは雰囲気的にも微妙ですよね。
2. メニュー操作がわかりにくい・画面が見づらい
QRコード注文のシステムによっては、カテゴリ分けがわかりにくかったり、写真が小さかったり、ボタンが押しにくかったりします。紙メニューなら全体を一覧できるのに、スマホだとスクロールしないと全部見えない。この「全体感がつかめない」のがストレスに感じるお客さまは多いです。
3. グループ注文がバラバラになる
友人や家族との食事で、「みんなで一緒に決める」のが楽しいのに、QRコード注文だと各自がスマホを見ている状態になりがちです。「何頼む?」「えっと、これとこれ」というやり取りがやりにくくなるのは、特に居酒屋やファミレスで感じやすい問題です。
4. Wi-Fiやバッテリーの問題
お店のWi-Fiが不安定だとメニュー画面の読み込みが遅くなったり、そもそもスマホのバッテリーが少ないと「注文のために充電が減る」のが気になります。通信料がかかるのを心配するお客さまもいます(実際にはわずかな通信量ですが)。
5. 高齢者やデジタルが苦手な人への配慮不足
スマホの操作に慣れていない方にとって、QRコード注文は大きな壁です。「読み取り方がわからない」「文字が小さくて見えない」「注文ボタンがどこにあるかわからない」——こういった声は店頭でよく聞かれます。すべてのお客さまにQRコード注文を強制するのは、実は接客品質の低下につながることもあります。
飲食店オーナーが感じる「導入の面倒さ」
QRコード注文が面倒に感じるのはお客さまだけではありません。飲食店のオーナーやスタッフにも「導入したものの…」という悩みがあります。QRメニューとQRオーダーの違いを理解することで、解決の糸口が見つかります。
メニュー登録の手間
QRコード注文システムでは、メニューの料理名・価格・写真・オプション(トッピングやサイズなど)をすべてシステムに登録する必要があります。メニュー数が多いお店だと、初期設定だけで数日かかることも。日替わりメニューや季節メニューの更新も継続的な作業になります。
スタッフ教育のコスト
「QRコード注文の使い方がわからない」というお客さまへの対応、注文が入った時のキッチンへの伝達方法、トラブル時の対処など、スタッフに覚えてもらうことが増えます。アルバイトの入れ替わりが多いお店だと、毎回教育するのが負担に感じることもあります。
手数料の負担
QRコード注文(QRオーダー)システムの多くは、注文ごとに数%の手数料がかかります。月商100万円のお店で手数料が3%なら、月3万円の出費。年間36万円にもなります。「人件費を減らすために導入したのに、手数料で相殺されている」というケースも珍しくありません。
「めんどくさい」を解消する5つの工夫
操作説明POPをテーブルに置く
「QRコードをカメラで読み取ってください」だけでなく、iPhoneとAndroidそれぞれの読み取り方法を図解したPOPを用意しましょう。「スマホのカメラをかざすだけ」と一言添えるだけで、お客さまのハードルはぐっと下がります。
Wi-Fi環境を整備する
メニュー画面の表示が遅いのはストレスの原因です。店内Wi-Fiの速度を確認し、必要なら改善しましょう。ただし、お客さまのモバイル回線でも快適に表示できるよう、軽量なメニューシステムを選ぶことも大事です。
紙メニューも併用する
QRコードが苦手なお客さまのために、紙メニューも数部用意しておきましょう。「どちらでもお好きな方をどうぞ」と言えるだけで、お客さまの満足度は上がります。QRコードを「唯一の手段」にしないことが大切です。
シンプルなUIのサービスを選ぶ
メニュー画面が直感的に操作できるかは、サービス選びの重要なポイント。写真が大きく表示されるか、カテゴリ分けがわかりやすいか、文字サイズは適切か。実際にお客さま目線でスマホから操作してみて、使いやすいサービスを選びましょう。
「閲覧型QRメニュー」という選択肢
そもそも「注文まですべてスマホでやる」のが面倒の原因なら、注文機能のないQRメニューを検討してみてください。お客さまはQRコードを読み取ってメニューを見るだけ。注文は今まで通り口頭でOK。手数料も0円です。「写真で料理がわかる」「多言語対応で外国人にも伝わる」というメリットは活かしつつ、面倒な注文操作をなくせます。QRメニューの導入方法で詳しく紹介しています。
QRオーダーとQRメニューの違い
QRコードを使う仕組みには、「注文型(QRオーダー)」と「閲覧型(QRメニュー)」の2種類があります。お客さまの「めんどくさい」を減らすなら、閲覧型のほうが向いている場合があります。
| QRオーダー(注文型) | QRメニュー(閲覧型) | |
|---|---|---|
| お客さまの操作 | メニュー閲覧 + 注文 + 決済 | メニューを見るだけ |
| 注文方法 | スマホから注文 | 口頭(今まで通り) |
| お客さまの「めんどくささ」 | 高い(操作が多い) | 低い(見るだけ) |
| 手数料 | 注文ごとに数% | 0円 |
| 接客スタイル | 大きく変わる | 変わらない |
| 向いているお店 | 大規模チェーン 人件費削減が最優先の店 |
接客を大事にしたい店 個人店・小規模店 |
QRオーダーは大規模チェーン向けには効果的ですが、個人店や小規模店では「手数料の負担」と「お客さまの不満」のダブルパンチになることも。QRメニューとQRオーダーの違いについて、もっと詳しくはこちらで解説しています。
QRオーダー→QRメニューに切り替えた飲食店の声
焼肉店オーナー D様(繁華街・20席)
きっかけ:QRオーダーシステムを使っていたが、お客さまから「注文が面倒」「操作がわかりにくい」という声が多く、常連さんの足が遠のいていた。注文ごとの手数料も月2万円ほどに膨らんでいた。
切り替え後:閲覧型のQRメニューに変更。お客さまはQRコードで料理写真を見て、注文は口頭で。「わかりやすくなった」「写真がきれい」と好評で、手数料は月2万円→0円に。常連さんも戻ってきた。
「お客さんと話す時間が増えたのが一番よかったですね。『このおすすめ、写真で見たやつ頼もう』って会話が生まれるようになって。手数料もゼロになったし、うちみたいな小さい店にはこっちのほうが合ってました」
— 焼肉店オーナー D様
カフェオーナー E様(住宅街・12席)
きっかけ:QRオーダーを導入したが、高齢のお客さまが多く「使い方がわからない」と毎回説明が必要に。かえって手間が増えてしまった。
切り替え後:QRメニュー(閲覧型)に変更し、紙メニューと併用。若いお客さまはQRコードで写真付きメニューを見て、高齢のお客さまには紙メニューを渡す。「両方あるのがちょうどいい」というスタイルに落ち着いた。
「QRコードで注文しろって言わなくていいから、お客さんも気楽みたい。若い子は勝手にスマホで見てくれるし、ご年配の方には紙を渡せばいいし。無理にデジタルだけにしなくてよかったです」
— カフェオーナー E様
よくある質問
QRコード注文を嫌がるお客さまへの対応は?
QRコード注文のメリットは何ですか?
QRコードメニュー(閲覧型)との違いは?
まとめ:お客さまの「めんどくさい」を減らすには
QRコード注文が「めんどくさい」と感じられるのは、スマホ操作の手間、UIの使いにくさ、グループでの使いづらさなどが原因です。飲食店側では、操作説明POPの設置・Wi-Fi整備・紙メニューの併用などの工夫で改善できます。
そして、そもそも「注文までスマホでやらせること」自体が原因なら、閲覧型のQRメニューという選択肢があります。お客さまはメニューの写真を見るだけ、注文は今まで通り口頭。手数料も0円で、お店の接客スタイルを変える必要もありません。
「QRコード=注文しなきゃいけない」ではありません。メニューの見せ方だけをアップグレードする、そんなシンプルな使い方もあります。